ビジネスにおけるUSPとは?

この動画ではUSP(Unique Selling Proposition)の理解を深めるためのお話をしています。
USPとは日本語で簡単に言ってしまうと競合他社にない強みです。

USPになるか、USPにならないかの違い

Aさんは、店舗でドーナッツを販売するお店をスタートさせました。なぜ、Aさんがドーナッツ屋をやりたいのかどうかも聞きたかったので、「Aさん、はじめたドーナッツ屋さんのUSPは何ですか?」と聞きました。するとこのように返ってきました。

「添加物が入っていないドーナッツを販売しているのは私のところだけです」

これはUSPになるでしょうか?ならないでしょうか?
この答えは簡単です。

添加物の入っていないドーナッツを求めてお客さんが来店しているなら、添加物が入っていることはUSPです。

しかし、来店してくるお客さんが、店主のAさんがすごく美人だからという理由でお客さんがきているなら、「添加物が入っていない」というのはUSPにはなりません

よくある間違いなのですが、USPというのは自分が思っているUSPではないのです。お客さんにとってのUSPなのです。

この添加物が入っていないドーナツを販売をし始めてAさんですが、自分は添加物が入っていないところがウリだと思っていたとしても、実際にくるお客さんがAさんがすごく美人だからという目当てで来客しているのであれば、USPは「美しすぎるドーナツ屋さんの無添加ドーナツ」とした方がいいかもしれないのです。

つまり、ミスタードーナッツやフロレスタドーナッツを選ばずにそこのAのさんのドーナツを選ぶ理由が何かということです。それが競合にない強みですね。

パクられるUSPとパクられないUSP

USPにはパクられるUSPとパクられないUSPがあります。

パクられるUSPは何かというと、例えば「糖質ゼロ」と謳っているようなビールです。

僕の記憶が正しければ「アルコールゼロ・カロリーゼロ・糖質ゼロ」とウリにしてノンアルコールビールはサントリーから販売されていた『オールフリー』だったと思いますが、すぐに飲料水を販売している同業者が同じよに「糖質ゼロ」とか「カロリーゼロ」とか「アルコールゼロ」という商品がでてきました。

一番最初に「アルコールゼロ・カロリーゼロ・糖質ゼロ」とUSPを出したつもりでも、後から競合が真似をしてくると競合にない強みではなくなってきます。

パクられるUSP=機能的USP

「アルコールゼロ・カロリーゼロ・糖質ゼロ」はパクられるUSPです。パクられるUSPとは言い換えると機能的なUSPだと僕は思っています。

例えばオールフリーという商品は、アルコール分0.00%ですが、アルコール分0.00%を製造する技術と資本があれば他社でも同じようにアルコール分0.00%を求めているお客さんに対して商品を販売することができます。

それは機能的価値だからです。機能的な部分はある程度技術や資本があれば実現できてしまうところがあります。

特に僕らのように個人や少人数でビジネスをやっていると、やはり資本のあるところがお金をかけてくるとそれに勝つことは難しくなります。

だからこそ感情的USPが必要になるのです。

パクられないUSP=感情的USP

機能的USPで商品をリリースをしても、後々、資本のあるところに持っていかれることを想定すると、機能以外のUSPを作っておく必要があります。資本が無い個人のような場合でもです。

そのためには感情的USPを作ることです。

僕の思っている感情的USPは「その人だから買う」という「人」という要素を入れることです。

例えばですが、さっきの「アルコールゼロ・カロリーゼロ・糖質ゼロ」のビールですが、テレビCMで長澤まさみが全面に出た広告を打ったとします。もう販売店は、長澤まさみのポスターや等身大の立て掛け看板など長澤まさみ一色です。

そうすると、長澤まさみが好きな人たちは、「アルコールゼロ・カロリーゼロ・糖質ゼロ」という機能的な価値よりも、長澤まさみが好きという感情的なところで商品を買うことになります。

他の例を出してみます。

エステを開業したとします。もし、誰もができるようなエステの技術で開業したら、すぐに真似をされるしUSPが尖らないでしょう。

しかし、B子さんだから施術してほしいとか、すごい腕を持ったカリスマエステティシャンのCさんのところの元スタッフのDさんだから、施術してほしいというようなことであればそれはパクられないUSPです。

それが感情的USPです。この感情的USPを作りだすには「その人だから」という要素を作るのが一番早く成果を出しやすいのです。

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