前回のでんぱ組incの超読解に続いて、今日本のアーティストでも最も世界にインパクトを与えているBABYMETALの超読解です。
彼女たちの海外の反応が異常過ぎて、異常な人気になっています。と言っても、僕はBABYMETALが好きとか嫌いとかの感情的なもの興味は一切ありません。
しかし、ビジネスはいかに好きとか嫌いという主観を外して考えることですので、人気の理由を読み取って、アーティストという商品がどのようにしてい売れていくのかという流れと今回のBABYMETALから何を学べるのかをみていきたいと思います。
どれくらい海外で異常人気なのか?
まず、どちらかというと国内の方が知名度が低いぐらいなので、どれぐらいすごい状況を簡単に解説します。
memo
- 『ギミチョコ!!』というLIVE映像のYouTubeの再生回数が1500万回超え
- レディー・ガガがべた褒めし、自分のLIVEの前座として彼女たちを呼んだという伝説
- メンバー構成が3人で16歳・15歳・15歳という超弱年齢
- 史上最年少でサマソニ出演
- ファンから「新しいジャンルのメタルを創造ている」と言われる
- 数々のアーティスを担当した振付師MIKIKO先生からSU-METALは天才だと言われている
- 2014年9月の幕張メッセのLiveチケットは秒殺で完売
- 所属事務所のアミューズの株価が2014年5月からずっと右肩上がり
- 「何かの黎明期を見ているようだ」と言われる
- iTunes Storeでアルバム発売後、米・独・英のメタルアルバムチャートで1位
と10個ほどあげてみましたが、これだけでもその人気の要素はまずわかると思います。
メタルの世界観を取り入れて、黒で統一された衣装、MCを入れないなどの個性的なライブで人気を集めている他に、サウンドも新鮮だったことからバント文化の根付いている北米や欧米のメタルファンの中で話題になったと言われているのが現状です。
海外で火がつく→国内で認知の流れが主流になってくる
このBABYMETALもそうなのですが、今特に国内のアイドルの人気沸騰の流れが海外から国内へという流れになってきています。
その要因はやはりこの2つです。
- iTunes Store
- You Tube
このGoogleとアップルが用意したプラットフォームのおかげで、音楽アーティストは国境を無くしたと言えます。
この流れを最初に作ったのはきゃりーぱみゅぱみゅだと僕は思っているのですが、今後、音楽アーティストのプロモーションは「iTunes」と「YouTube」の2つを武器に世界へ発信して、海外で火がついて、その後に国内でも人気が出てくるというのが主流になるでしょう。
これまでのアーティストを売るための予算は広告費ではなくクリエイティブにかけられるようになってきている
以前まではアーティストのプロモーションと言えば、旧メディアに対してバカ高い広告費をかけていました。
しかし、「iTunes」と「YouTube」のおかげで、バイラル的(口コミ)な広告活動ができるので、これまでかけてきたような予算は、クリエイティブ費に利用できます。
BABYMETALに限らず、サウンド、ミュージックビデオ、ダンスなど、より世界観の発信が重要になってきているので、クリエイターのギャラに予算をかけていく流れは益々加速します。日本人に限らず、クリエイターの仕事としては非常にやり甲斐のある時代が到来してきたと言えるでしょう。
既存のターゲット層以外を巻き込むクオリティーの高さ

BABYMETALの人気は、旧来の属性のファン層を超えているという点だと思うのですが、それは彼女たちを取り囲むすべてのクリエイティブはハイ・クオリティだからというのは大きいでしょう。
BABYMETALは3人のユニットではありますが、バックバンドは「神バンド」とも言われているぐらいの実力者たちで構成されていますので、バックバンドも含まれてまず1つのパフォーマンスユニットとして捉えられています。
そして、アイドルという枠にとどまることもできませんし、
メタルとJ-POPの融合
と呼ばれていることを考えると、メタルファン層からも反応されるしと、いろんなジャンルの層から注目を浴びられる要素が満点なユニットなのが人気の秘訣だと考えます。
年齢層も幅広くオジさんオバサンも潜在ファン(隠れファン)としてかなりの数がいる
BABYMETALの異常さはファンの年齢層にも表れています。実は、LIVEに本当は参加したいけど、「私なんかが参加しちゃっていいのかな」と思っているおばちゃんたちがたくさんいるそうです。
実際に会場は20%ぐらいは女性で、ダンディーなオジサマたちもLiveに参加しています。そして、ファンたちは「私なんかが参加しちゃっていいのかな」と思っているおばちゃんたちを入りやすく受け入れようとする空気がもうできているのです。
これは、今ネットビジネスでよくあるコミュニティビジネスと全く同じ現象が起きていると僕は思っています。神格化された教祖の宗教の信者たちは、年齢や属性関係なく自分たちの信仰している仲間が増えることを喜びます。
ここでいう教祖はもちろんBABYMETALのことです。既にこのような現象を起こしている世界観をつくりあげているのは、ネットビジネスを学ぶ対象として非常に良いサンプルですね。
「BABYMETAL」ネーミングが素晴らしいところ
あまり触れている人がいないようですが、BABYMETALのネーミングをかなり素晴らしいです。BABYMETALの由来はWikipediaでは、次のように書かれてあります。
グループ名の由来は、プロデューサーのKOBAMETALいわく、“ヘビーメタル”をもじって付けており、BABYでは可愛らしさを、METALでは激しさを表現できることから、また「新しいメタルが誕生する」という願いの意味も込めていると語っている。
(引用:Wikipedia-『BABYMETAL』)
コピーライティングの中でもネーミングは最難関で、聞いただけでイメージができるものでなければいけません。「BABYMETAL」のネーミングは僕はこれを見て完璧だと思いました。
人気の理由は名前を聞いてどんな人でも想像ができるというところも大きいでしょう。この辺もネットビジネスをしている人間として学ぶべき点です。以上、BABYMETALの超読解でした。
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