ジョイントビジネスを継続していく上での最重要課題はパートナーとのお金の配分です。
なぜジョイントビジネスは破たんしやすいのか?のところでも説明しましたが、
ジョインビジネスで破たんしてしまう原因はお金のトラブルです。
ジョイントパートナーの相手が決まったとき、
「いきなりお金の話はやりにくい」
と言う人がいますが最初にキッチリとお金の話を詰めておくべきです。
これが曖昧になっていると、
せっかく進めていたビジネスが結果的に出来なくなってしまい、
損をするのは自分自身です。
ではどうやって、ジョイントパートナーとお金の配分を決めていったらいいのか、
僕の経験や失敗事例などをふまえて解説していきます。
マーケティングする側とコンテンツメーカーの上下関係
ジョイントビジネスで専門家や技術者と組んでやる場合は、
ジョイントパートナーそのものが商品になります。
つまり、あなたがマーケターとしてジョイントパートナーである商品をどう売っていくかというビジネスですから、
通常はプロデュースする側であるマーケターが上で、
コンテンツメーカーである商品が下という上下関係になります。
もちろんビジネス上においての上下関係です。
わかりやすい例で言うと、
Example
- 出版社(マーケター)と著者(コンテンツメーカー)
- プロダクション(マーケター)とタレント(コンテンツメーカー)
の関係です。
出版社が中心で著者を見つけて、
その著者にコンテンツを書かせて、
プロモーションをして売れたら著者に印税を支払う構図ですよね。
芸能人もタレントがコンテンツメーカーで、
プロダクションがマーケターなわけです。
ですのであなたがマーケターとしてジョイントビジネスをする時は、
あなたのビジネスなので上下関係はあなたが上になります。
ですので、お金の配分というのは、
あなたの方が割合が多くて当然なのです。
まずはこの感覚を持ってください。
コンテンツメーカーが上になる時
しかし、商品がヒットメーカーの場合は逆転することがあります。
例えばさっきの例だと出版社と著者は通常は、
出版社の方が上下関係としては上になりますが、
もし著者が村上春樹ならどうでしょうか?
話は変わってきますよね?
村上春樹の作品は出せば必ず売れるという、
スーパーヒットメーカーです。
つまり、出版社のブランドよりも、
著者である村上春樹のブランドの方が
上をいっているわけなんですね。
こういう場合は上下関係は出版社が下になり、
コンテンツメーカーが上になり、
上下関係が逆転するのです。
タレントの世界も、
通常はプロダクションが上の関係ですが、
タレントが大物になり過ぎるとヒットメーカーとして、
立場が逆転してくることもあります。
このような場合はプロダクションよりも、
タレントの方が多い割合のギャラを支払うこともあります。
売上をベースではなくて利益をベースに配分を決める
マーケターとコンテンツメーカーの上下関係が把握できたら、
次にお金の分配は利益をベースに分配すると考えてください。
売上の何%という決め方はやめてください。
利益率が100%ならいいのですが、
まずそんなことはありえないと思いますので、
利益に対して何%をお支払いします
という契約を交わしてください。
売上に対して何%をお支払いします
という契約をしてしまうとマーケターであるあなたが損するだけです。
実際僕はどのようにして決めたか?
僕が提携していたジョイントパートナーさんは、
既に多くの出版社から本を出されているような方でした。
ですので、上記で説明したような、
プロモーターとコンテンツメーカーの関係を既に理解されていたので、
配分に関しては決めやすかったです。
相当な数の著書のある専門家さんでしたので、
たくさんの出版社さんとお付き合いをされている方でしたが、
出版社と言っても本当にピンキリです。
ちょっと驚くのですが、
印税を支払わないというような出版社もあります。
印税を支払うという契約をしているのにもかかわずです。
支払わないどころか、
出版社として使った広告費を印税から
差し引くような会社もあるようですね。
まあ、電子出版も成長期に入った時代ですので、
紙ベースの出版だけをしているような出版社は経営が苦しくて、
こういうことをしている会社はもう資金繰りがキツイのでしょう。
と話が少し脱線しましたが、
通常の本の印税は6%~10%の間が多いです。
で僕がジョイントでやっていた時は、
もちろんこれよりも多い金額を
ジョイントパートナーさんにお支払いする契約をしていました。
それでもマーケターである僕の方が配分の割合が多いです。
具体的な数字を出すのは差し控えさせていただきますが、
マーケターとコンテンツメーカーがwin-winな関係になるような配分を決めています。
どっちかが納得いかない利益分配だと、
ビジネスが継続できないからです。
遠慮して自分の配分を少なくした仲間の失敗事例
マーケターはビジネス全体を構築するので、
手間も時間も労力もかかるわけです。
にもかかわらず遠慮をして利益配分を、
50:50にして結果的にマーケターの方が
自分で決めたのにもかかわらず苦しくなって辞めてしまった事例がありました。
これは僕の仲間がやってしまった上手くいかなかった事例です。
ビジネスのほとんどをマーケターの方がやるのですから、
自分の方が配分は多くて当然なのです。
しかし、もちろんそのビジネスをやる目的にもよると思うんです。
例えば「今回やるビジネスは別に報酬とか無してもかまわない」
というのであればそれでも全然良いと思うんです。
ただ、自分がお金を得るためにビジネスをしているのであれば、
遠慮してジョイント相手先に気を遣う必要なんてないのです。
利益分配が双方で合意が得られないのであれば、
別にその人と組まなければいいのです。
あなたはビジネスを作れる力を持っているんですから、
もっと自分を中心に回していけばいいのです。
結論
MEMO
まずそもそものマーケターと商品であるコンテンツメーカーの上下関係のあり方を理解する。
配分を決めるときは利益ベースで決める。
お金がほしくてビジネスをやっているんであれば配分の割合で遠慮する必要はない。
こんなところでしょうか。
ここは一番トラブルなりやすいデリケートな問題なので、
しっかりと相手方と取り決めをしていただければと思います。
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