ここ最近話題になっている「バイラルメディア」。特に2014年はバイラルメディア元年と言ってもいいほど、かなりのサイトが乱立してきているのが目立ちます。
このバイラルメディアが乱立している理由としては、
Reason
- 事業参入の敷居が低い(個人でも十分に可能)
- 動画が中心なので記事クオリティを上げることに時間をかけなくていい
- 莫大なアクセスを集めることができる
という部分でしょう。
海外で流行っているからと言って日本でバイラルメディアのマネタイズに成功できるとは限らない
バイラルメディアはもともと海外のサイトで流行りました。海外というのは主に米国です。中でも老舗(と言っても2012年頃からですが)有名なのは「Upworthy(アップワーシー)」とかです。
サイト開設約1年で3000万UUを獲得するなど、驚異的な数字を上げているのは事実です。
しかし、バイラルメディアのユーザーは全世界を対象としています。米国で流行っているからと言って、米国の中だけで広がっているのではありません。英語人口の約17億人を対象にできます。
すべての英語人口がインターネットユーザーでないにしても、日本語圏の人口はせいぜい1億人ちょっとしかいないわけですから、英語圏のサイトに比べるとそのマネタイズはしにくいのは当然だと言えます。
現に日本の「バイラルメディア」は運営が停止されている
2013年から2014年にかけて日本でもバイラルメディアが増えてきました。
有名になったサイトもありますが、逆にもう既に更新が止まっていて運営が停止されているサイトもたくさんあるのも現状です。
例えば、IT系連続起業家として有名な家入一真さんの運営する「dropout:刺さる動画メディア」は、2013年から2014年の上旬ぐらいまではtwitterやfacebookのタイムラインもよく目にしていましたが、最近はあまりみなくなりました。
実際に覗いて見ると、記事の更新は2014年5月で止まっています。もし、このサイトでマネタイズができている、またはマネタイズできる見当がついているのであれば更新が続いていると僕は思っています。
dropoutだけでなく、更新が止まっている通称「バイラルメディア」はたくさんあります。
もっとも収益を出しているバイラルメディアのマネタイズ方法その1:ネイティブ広告
バイラルメディアの帝王と呼ばれる「Buzz Feed」はサイト上にいっさいバナー広告のようなものはありません。しかし、このBuzz Feedの年間収入額は60億円以上と言われています。
そのマネタイズ方法は最近よくネットサービスで使われているネイティブ広告と呼ばれるものです。
ネイティブ広告というのはこのバイラルメディアのようなサイトで言う記事広告みたいなものです。このネイティブ広告は、読者のとっては通常の記事なのか広告記事なのかわからないものです。
例えば日本のニュースサイトでは記事一覧の中に広告記事があれば、「PR」というようば表記を入れるのが常識のようになっていますが、ネイティブ広告はそのような広告である表記はありません。
アメリカではこのような広告の方法が取り入れられていることが多いようですが、これには賛否両論あるみたいです。まあ言ってしまえばそれってステルスマーケティングにならないのか?ってところになるからでしょう。
「ネイティブ広告=ステマ?」みたいな議論です。
知らぬ間にネイティブ広告を読んでいることはよくある
僕はこのネイティブ広告のマネタイズ方法が良いとか悪いとかというのは議論する程では無いと思っています。というのも既に日本のネットニュースサイトでもネイティブ広告は行われていると思うし、誘導したい商品やサービスのために記事を書くことはすべてネイティブ広告になるとも言えるからです。
その境界線は曖昧すぎます。
僕は稼ぐ系の情報発信をしているので、いくらいくら稼いだみたいなニュースは自然によく目につきます。
で、例えばLivedoorニュースなんかで「大学院生が200万円稼いだ」みたいな記事がよくありますが、これらはほとんどFX口座の新開設に繋げている記事です。
そのFX口座の金融機関がLineの関連企業(「Livedoorポータル」運営会社)なら自社の宣伝ということになるでしょうし、もし他社から広告料をもらってこのような「大学院生が200万円稼いだ」というような記事を作っているのであればネイティブ広告になります。
このLivedoorニュースで「●●●●が○○○稼いだ」という見出しで、FX関連以外の記事を僕は見たことがありません。例えば、アフィリエイトとかビジネスとかそういう類で稼いだのではなく、必ずFXなのです。こうれはネイティブ広告としてマネタイズしていると言えるでしょう。
マネタイズ方法その2:Google Adsense広告
次に、バイラルメディアのマネタイズ方法としては自動広告配信型の広告システムを利用することです。もっとも有名で収益額が高いのはGoogle Adsenseです。
実際、上図のように日本のサイト「BuzzLive!」ではGoogle Adsenseが利用されています。しかし、バイラルメディアの記事コンテンツの特徴として著作権に違法した動画を張っていることが多々あります。
例えば、
- テレビ放送の動画
- 映画の一部の動画
などは、著作権はテレビ局だったり映画配給会社だったりするわけです。このような動画(You Tube)をアップして記事にすることはGoogle Adsenseのポリシー違反になります。
現状、BuzzLive!はAdsenseを利用しているのでマネタイズはできていると言えますが、ずっと続けるのは難しいのではないかと僕は思っています。ただ、著作権に違反するような動画を載せなければ問題はないので、マネタイズする方法の1つではあると思います。
マネタイズ方法その3:純広告
先ほどの「ネイティブ広告」と同じと言えば同じなのですが、インターネット黎明期からる通常の純広告と言われる広告です。
単純にバナー広告のような広告や記事の最後にテキスト広告などを掲載する枠を設けて、その枠を販売していくという方法です。この純広告というのは基本的にはこのサイトから成約したというのがわからないので最近は少なくなってきています。
しかし、バイラルメディアというのは現在は「感動する」「カワイイ(動物)」「考えさせられる」「面白い」などの様々なジャンルが混在していることが多いのですが、僕は今後は細分化されていくと思います。
先ほどスポーツ系の「BuzzLive!」を例にあげましたが、スポーツの中でも野球に特化したバイラルメディアが存在するようになってくるはずです。この時に純広告を取るためにやることは2つです。
- 動画貼り付けるような記事を量産するのではなく、「BuzzFeed」のようにニュースメディアとしての価値を高めること
- 属性をあわせること
この2つを意識してやっていくことだと考えます。広告主も企業ですから、いくらアクセスが多いとは言え、ただ単にスポーツ動画を貼ってあるようなサイトにお金を払ってまで広告を出さないでしょう。
「BuzzFeed」が年間60億円以上の利益を題してる背景には独自性のあるニュースコンテンツを提供しているという価値があるからこそです。つまり、「BuzzFeed」はバナー広告はありませんが、バナー広告(純広告)を取れるけどあえてやっていないだけだすね。
マネタイズの方法その4:売りたい商品を販売するためにバイラルメディアを集客方法の1つとして利用する
通常、今バイラルメディアをまず作ってそのサイトをどう収益化するかという順番だと思うのですが、逆をします。例えば、美容整形のサイト誘導したいとします。ランディングページでも本サイトでも何でもいいです。
その美容整形をしたいお客さんを集めるために、例えば整形をしてすごく変化した人の動画や記事コンテンツで「おーっ!」となるようなものに特化したバイラルメディアを育てるのです。
つまり、美容整形へ誘導するためという前提のもとバイラルメディアを間接的に使うということです。
これはバイラルメディアを直接的にマネタイズする方法ではありませんが、間接的に自分の売りたい商品を最終的に販売するという意味ではマネタイズの1になりうるでしょう。
オウンドメディアとしてバイラルっぽいコンテンツを作成し本業に誘導
最近はオウンドメディアと言う言い方で自社のブログをメディア化させている会社もたくさんあります。このオウンドメディアのコンテンツの内容は、バイラルメディアに似通ったものが多く集客手段として使っていると言えます。
例えば、
- 不動産業:CHINTAI情報局:賃貸物件サイト「CHINTAI」
- Web制作:LIG
こういう自社ブログをメディア化させている場合、一見不動産やWeb制作とは関係のない面白系の内容を発信していますが、それで知ってもらうことによって最終的な本業のビジネスの方に上手く誘導して繋げています。
ただ、バイラルしやすいネタというのがあるので、それに合わない商品だと難しいというのが欠点です。例えば、黒豆をネットで販売するために間接的にバイラルメディアを置くのは非現実的です。
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