ネットビジネスとして僕自身が注目している「バイラルメディア」。
2014年に乱立している中で半年も経たずにサイトが封鎖されてしまっているところもあれば、順当にユーザー数を伸ばしていて事業資金を億単位で調達しているようなサイトもあり、バイラルメディアも貧富の差が二極化してきていると言えます。
既に国内のバイラルメディア一覧をまとめているところはあるけど、
「ぶっちゃけどこが一番ユーザー数多いの?」という疑問もあると思いますので、現時点でのユーザー数別ランキングを作りました。
計測の利用したのは「similarweb」という他人のサイトのトラフィックが分析できる恐ろしいツールです。上図のように、「Global Rank」や「月間ユーザー数」や「滞在時間」などがわかってしまいます。今回の計測は2014年7月のものです。
第10位 月間ユーザ数15万UU:『RAW-Fi』
『RAW-Fi』「作りたい」欲望を刺激するメディア。
Data
- 月間ユーザー数:15万UU
- 国内ランク:8,615位
- 滞在時間:02:30
一風変わったUIで、内容は3Dプリンタなど新しい技術を取り入れて創造したものを紹介していくメディア。感じ的にはチームlabさんとかがやりそうなことを記事で発表していっている雰囲気があります。
科学が好きなIT技術者さんたちはすごく楽しめそうなメディアです。ある程度、技術のことを理解できないとその凄さが理解できないところもあるので、万人受けするようなサイトではないと思います。
第9位 月間ユーザ数17万UU:『ビジネス動画配信サービスBizcast』
『Bizcast』ビジネスパーソンに知恵と驚きと発見を届ける動画メディア
Data
- 月間ユーザー数:17万UU
- 国内ランク:6,925位
- 滞在時間:01:53
僕はバイラルメディアはどんどん細分化されていくと考えているのですが、その中でビジネスジャンルでカテゴリ化されているのはこのサイトです。このサイトは僕が普通にオススメできるバイラルメディアの1つです。
バイラルメディアと言えば、ぶっちゃけ時間の無駄になるだけだと思っているんですが、この『Bizcast』はビジネスをやっている人はすごく勉強になります。今のところビジネスカテゴリではユーザー数も1位だといえます。
第8位 月間ユーザ数54万UU:『netgeek』
『netgeek』面白ニュース!バイラルメディア
Data
- 月間ユーザー数:54万UU
- 国内ランク:2,712位
- 滞在時間:00:56
2013年9月に開設されて約1年しか経ってないですが、既に月間50万ユーザーを獲得しています。その快挙の要因は更新頻度の高さです。negeekは、1ヶ月に200記事以上更新しています。つまり1日6~7記事です。
頻繁に更新をするという、PVやUUを増やすための当たり前のことなのですが、その当たり前がいかにできるかというのが結果を左右していると言えます。その更新頻度の高さからnetgeekは通常のバイラルメディアのSNS経由のアクセスだけではなく、検索エンジン経由からもユーザーが流れ込んでいます。
第7位 月間ユーザ数55万UU:『てみた』
『てみた』チャレンジ発掘メディア「Temita」
Data
- 月間ユーザー数:55万UU
- 国内ランク:2,629位
- 滞在時間:01:52
サイトの開設は2014年1月で今年できたバイラルメディアです。2014年5月ぐらいまではそこまでユーザー数も大した数字ではありませんでしたが、2014年6月、そして7月で急上昇しました。
運営会社はどこなのかは謎ですが、一般の人も投稿できるようになっているようです。サイト名の通り、「●●してみた」と、各カテゴリに別れて、面白いチャレンジを発掘するという動画をメインに紹介しています。もちろんですが、オリジナルのコンテンツではないです。
第6位 月間ユーザ数58万UU:『feely』
『feely』心が動く、瞬間を。
Data
- 月間ユーザー数:58万UU
- 国内ランク:2,277位
- 滞在時間:01:54
『feely』はオーソドックスなバイラルメディアです。「泣きたい」「癒やされたい」「笑いたい」「考えたい」と、感情に訴えかけるカテゴリに別れています。既に、600記事以上あるので更新頻度は高いです。
『feely』自体がそうだと思うのですが、コンセプトは珍しくなくても、やはり、更新頻度が高く常に鮮度の高いサイトはユーザー数を多く獲得できていることがわかります。
第5位 月間ユーザ数64万UU:『AOLニュース「バズ」』
『AOLニュース「バズ」』世界中でいまシェアしておきたい厳選された動画・ニュースをご紹介。
Data
- 月間ユーザー数:64万UU
- 国内ランク:1,398位
- 滞在時間:01:45
母体の大きいAOLがメディアの1つとして、運営している「バズ」。記事は完全に動画だけで、テキストは全くなし。もともとニュースなどのネットメディアを持っているので、上手くそれらと相互し合っているようです。
このバズ用のドメインをとることもなく、既存の「news.aol.jp」ドメインのディレクトリを切って作成しているところが個人レベルから見るとなんとも憎たらしくも感じますが。やはり、資本の大きいところが勝ちやすいという象徴ではないでしょうか。
第4位 月間ユーザ数81万UU:『9ポスト」』
『9ポスト』は、シェアしたくなる動画まとめサイトです。
Data
- 月間ユーザー数:81万UU
- 国内ランク:1,757位
- 滞在時間:01:59
運営者は、個人に近いようで
【スマホ利用率】約80%
【国内利用率】約96%
【ソーシャル流入率】約75%
と書かれてあります。この9ポストだけでなく、複数のメディアを運営してます。
「人気」「すごい」「ワロタ」「泣いた」「動物」「スポーツ」「社会問題」とカテゴリが別れていて、テキストは無しのYouTube動画のみのコンテンツで構成させています。descriptionは”シェアしたくなる動画”と書かれているので、特に珍しいコンセプトではありませんが、かなりのユーザー数を誇っています。
第3位 月間ユーザ数100万UU:『Spotlight』
『Spotlight』は、話題を生み出す発掘メディア
Data
- 月間ユーザー数:100万UU
- 国内ランク:1,395位
- 滞在時間:01:56
運営は最近、東証マザーズから一部上場をしたサイバーエージェントです。2014年8月にはこれまで約1400人いたアメーバ事業のスタッフを700人まで減らしたという発表もありましたが、現在同社はバイラルメディアを10サイト以上運営しています。
今回ランクインはしませんでしたが、サイバーエージェントの関連会社「株式会社WAVEST」の松村社長のブログでの
『会社は学校じゃねぇんだよ』
という発言はバイラルしましたが、運絵している『Buzz House』はそこまでまだバイラルしていないようです。
第2位 月間ユーザ数135万UU:『Whats』
『Whats』は、動画・画像キュレーションサイト
Data
- 月間ユーザー数:135万UU
- 国内ランク:1,187位
- 滞在時間:01:51
第2位までくるとバイラルメディアとして有名なサイトがやはりきます。普段、タイムラインなどでも見たことある人も多いのではないでしょうか?『Whats』です。運営しているのは元mixiの方などが会社の上層部にも在籍するスタートアップ企業です。
基本的にはオリジナルではなく、海外の動画のキュレーションするようなカタチをとっています。UIもフラットデザインで、さすがスタートアップベンチャーがやっているという印象ですね。
マネタイズの1つとしてGoogle Adsenseが利用されています。
第1位 月間ユーザ数480万UU:『CuRAZY』
『CuRAZY』は、笑うメディア
Data
- 月間ユーザー数:480万UU
- 国内ランク:644位
- 滞在時間:02:58
ここでは第1位を『CuRAZY』として選ばさせていただきました。『CuRAZY』を運営するBitGatherは社名を「LAUGH TECH」とするくらい。同社は1億円の増資をしたところで、この笑るメディアに力を入れていく予定なのがわかります。
また、現在の国内のバイラルメディアの「パクりばかりのコンテンツ」が増えてきているので、『CuRAZY』はバイラルメディアの世界を代表する『BuzzFeed』のようなオリジナルの取材や調査をして他との差別化をしっかりとしていく方針のようです。
後記
以上、わかる限りで国内のバイラルメディアをユーザー数別にランキングしてみましたが、もちろんここにランクインできそうなサイトもあると思います。特に、個人でも運営できるものなので、実際のところすべて把握はできないのが現状ですが、乱立されていきていることは事実です。
また、今回第1位はCuRAZYを選びましたが、『ハフィントンポスト』なんかは月間UUは770万を超えてますし、国内ランクも175位に入るくらいで、1位並のメディアですがハフィントンポストがバイラルメディアに分類してもいいかどうかというのもありましたので、今回は除外させていただきました。
ただ、ハフィントンポストもバイラルメディアっぽいコンテンツを配信しているようになってきて、「シェアしたくなる」系がここまで浸透しているのは驚きです。
追記2
2014/12/13:『CuRAZY』さんは月間UUが480万を超えていたので、修正いたしました。
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