ブランドはコンセプトを破壊する

この動画では、ビジネスで最も重要なコンセプトが破壊される場合についての解説をしています。

なぜブランドはコンセプトを破壊できる威力があるのか?

ビジネスで必ず必要なのはビジネスコンセプトです。ビジネスのコンセプトについてよくわからないという方は『ビジネスのコンセプトを作る』の動画をまずご覧になっていただければと思います。

お客さん刺さるコンセプトができれば、あとは見込み客に認知していってもらうだけですから、ビジネスコンセプトがすべてを左右します。これは、どんな業種でもどんな時代でも同じです。「普遍的」だと言えます。

しかし、そのコンセプトを破壊してしまうのがブランドです。では、そのコンセプトまでを破壊してしまう威力があるブランドの正体とはいったい何なのでしょうか?

ブランドの正体

ブランドと言えば、ルイヴィトンやエルメスなどを思い浮かべると思います。もちろん、あれはブランドになっています。もし僕がブランドを定義づけるとしたら、ブランドの正体は、

個人の主観による虚像

だと定義します。もっと言葉が抽象的になったかもしれませんが(笑)でも、これが一番しっくりくる定義です。ルイヴィトンやエルメスは一般的には「ブランド物」と呼称されていますが、ルイヴィトンやエルメスのバッグは別に欲しくもなんともないという人も世の中に無数にいるわけです。

でも、エルメスがブランドになっている人にとっては無条件でエルメスを選択して購入します。これがブランドの正体です。

すごくないですか?どんな状況だったとしても無条件で選ばれるのです。

なぜ、「個人の主観による虚像」なのか?

ブランド

ブランドというのは無条件で選ばれるわけですが、選ぶのは基本的に個人です。個人の脳が選択をします。そして、その選択は決して客観的な視点で選択をしていません。限りなく主観的な選択をしているのです。

そして、最後に「虚像」という言葉ですが、なぜ虚像かというと実質的な価値などは無効化されているからです。ブランド化されると、既に機能的価値を全く無視し頭の中にある作り上げられた像を信じてすべて受け入れる判断をするようになります。そこには好きか嫌いかという感情も入っています。

つまり、「個人の主観による虚像」というのは、かなり盲目的で、宗教チックなのです。

  • 無条件で信用し
  • 無条件で好み
  • 無条件で選ぶ

という状態です。実態なんか見ていないのです。だって、無条件ですから。全く反対の言葉でいうと「多数の客観視により実態」となるでしょう。突っ走っちゃって、周りから「そんな高いのやめときなよ~」と言われることが多い人は、このブランドで選んでいることが多いはずです。

個人の主観による虚像ですから他人にとったら全く見えていないものなのです。それがブランドであり、ブランドの正体です。

例1:アップル信者がスタバでコーヒーを飲む

わかりやすい例で言うと、アップル信者です。Appleの製品を好みすぎて、かなり盲目的な状態になっている人たちです。アップル信者には「個人の主観による虚像」が既に出来上がっています。

なので、新製品が出たらその製品に対して無条件で買うことを決めて、発売日の前日にAppleストアに並ぶのです。そして、買った製品を楽しみに開封するためにカフェに行こうと考え、無条件にスターバックスへ入るのです。

他にもデジタル家電製品を選ぶ選択肢はたくさんありますし、アップルストアがあるような立地ならたくさんのカフェがあるはずです。また、他のどんなに良いコンセプトのカフェよりもスターバックスが選ばれたのです。

両者とも完全に頭のなかで出来上がった虚像によって無条件で選択されるブランドの力です。

例2:人気モデルが広告塔になっているよくわからない美容サプリメント

brand-destroy-concept

アラサー女性向けの、お肌がモチモチする美容サプリメントと、よくわからないけどOL女性に圧倒的に支持されている人気モデルが広告塔になっているサプリメント、売れやすいのは人気モデルが広告塔になっている方でしょう。

この場合、そのサプリメントやサプリメントを販売している会社にはブランドがないかもしれませんが、その人気モデル(例:桐谷美玲)にブランドがあれば販売力に効果が発揮されます。

それは、桐谷美玲が好きな女性ファンは、桐谷美玲が勧めれば、効くか効かないか関係なく無条件でサプリメントを購入してしまうからです。これも、女性ファンの主観による虚像ができあがっている桐谷美玲というブランドの正体です。

アップル信者やスタバ信者と同じように、そのサプリメントのコンセプトが無効化されているわけです。このようにブランドは非常に盲目的で破壊力が抜群なのです。

つまり、ブランディングができればビジネスが非常に楽になるということです。

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