インターネットが発達して個人でもビジネスができるようになったために、
事業は誰でも簡単に始められて、簡単に辞められるようになりました。
僕もこれまでネットを使ってビジネスをしてきましたが、
どんなジャンルにも年々競合は増えてきています。
しかし、増えてきていると言っても、
一定の箇所に群がっていると言えます。
一定の箇所に群がっているので、
競争が激しくなり価格競争になるのです。
では、どうやって価格競争にならないビジネスを創出していくのか?
というお話をします。
顕在市場=痛みからの脱却
人は0からプラスの方面になることよりも、
マイナスから0に戻す方を優先して行動します。
つまり「目の前の快楽」よりも「痛みからの脱却の方」がビジネスにしやすいのです。
直ぐにお金を払うからです。
元あったものが無くなった時の欠乏感というのは人間にとてつもない行動を促します。
極端な例だと良い例かどうかわかりませんが、
音楽プロデューサーの小室哲哉さんがわかりやすいかなと思います。
時代の寵児となって何百億という大金を手にしましたが。
最終的に衰退期に小室さんは5億円の詐欺事件を起こしました。
これは今までの豪華な生活ができなくなることに耐えられない、
ということです。
あれほどの生活をしてしまうとなかなか家賃5万円の生活には戻れないなのです。
痛みからの脱却をするために小室さんは大金が必要だったのでしょう。
事件の本当の真相は僕は知りませんが、詐欺事件を起こすほどの行動をしてしまいました。
小室さんにとっては0が何百億円も使う生活なのです。
だから必死にそれに戻そうとしたんです。
小室哲哉みたいな人は少数なので、
もちろんこんな方を相手にビジネスはできませんが、
この「痛みからの脱却」になるビジネスは顕在市場であることが多いです。
もう少し現実的な例を出してみましょう。
Example
- 腰痛になってどうしようもなくなったので整骨院に行く人
- 家の水道が破裂したので水道工事を頼む人
- リストラされたのでまた新たに就職を探す人
- 長年付き合った彼氏にフラレてしまってよりを戻そうとする女性
これらはマイナスから0に戻そうとする痛みからの脱却したい人たちの顕在市場です。
「顕在」しているので誰もが目に見えてしいます。
だから競合が多くなるのです。
整体院なんかは今街中で整体師だらけですよね?
普通に治療院として店を出すのは大変でしょう。
どうやって潜在市場を探すか?
これからビジネスをはじめる場合、
顕在市場を見てそのままはじめると競合が多いだけになってしまいます。
ですので、顕在市場から潜在市場を探す必要があります。
潜在市場は0から1を目指す顧客です。
ニーズではなくウォンツだということです。
今すぐ客では無いということですね。
じゃあどうやって探すのか?
それは探すというよりも見つけるということです。
潜在顧客としては既にいるわけです。
「探す」というより「見つける」という意識が必要です。
そして見つけて言葉を定義した瞬間に顕在市場に変わります。
いくつか例を上げてみます。
もちろんこれからが正解とか不正解とはありません。
英語での例
- TOEIC700点以上を取らないと会社をクビになる
- グローバルな私になるための英語
例えばですが、楽天やファーストリテイリングなどのように会社で英語が公用化されて、
TORIC700点のスコアを持っていなければ会社がクビになるという条件だったとします。
この会社で働いている社員は「会社に所属できない」という痛みからの脱却から試験勉強を必死にします。
しかし、同じ英語教育ビジネスでも、
「2」の『グローバルな私になるための英語』は、
ニーズではなくウォンツです。
『グローバルな私になるための英語』は、
英語をマスターして海外で働きたいという潜在市場に対しての英語教材です。
しかし、これからのグローバル社会で英語ができないと
日本国内だけでは自分は生き残れないという欠乏感を感じるようになり、
顕在される問題となってニーズに変わっていきます。
このようにして潜在市場が顕在化されていきます。
病気の例
高齢になればなるほど人間の骨は脆くなってきます。
なので、歳をとれば骨折とかする人って増えますよね?
こういう状態の人のことを今
「骨粗しょう症」と呼びます。
骨粗しょう症という病気にされているのです。
これは病名として名前が付けられた瞬間に病院は薬を売ることができるのです。
今までも人が高齢になれば骨が脆くなるという現象は
どんな人にもあったわけです。
80歳にも90歳にもなって骨が脆くならない人はいないでしょう。
しかし、それを「症」という名前を付けることによって、
マイナスを0に戻そうとする顕在市場に変わったのです。
「あがり症」とか「メタボリック症候群」とかも同じです。
別にそんなのは昔から人であれば「あがる」人もいますし、
中年であれば体脂肪が増えてきて血液がドロドロになりやすいのずっと前からあったわけです。
しかし、
- あがり症
- メタボリック症候群
と名づけた瞬間に顕在化された問題になるのです。
そしてそれを解決するための薬や商品を販売できるようになるわけです。
起業の例
起業に関しても良い例があります。
「週末起業」です。
これは5年~7年くらい前に中層企業診断士の藤井さんというコンサルタントが本を出して結構広まった言葉だと思います。
これまで会社員が自分でお金を稼ぐというのはただの副業という言葉で済まされていました。
それが週末に起業をするという「週末起業」という言葉は、
上手く潜在市場を見つけたと思います。
「起業」という言葉を入れることによって、
副業ではなく自分も起業家だ!という「成る」というウォンツでありり、
承認の欲求や自己実現的な欲求も満たせそうな言葉ですね。
この週末起業によって藤井さんはブレイクしたと、
ご自身の著書でも語っておれれます。
これは顕在市場から潜在市場を見つけ出した良い例です。
整体院の例
これも僕の知っている人がやっているビジネスですが、
先ほどの顕在市場の整体院のように、
整体院は激戦区です。
そんな中、パチンコ屋店の中に出張する、
パチンコ整体院の事業が売上を伸ばしています。
パチンコをやっている人たちは、
毎日台のまで居るために、
肩こりや腰痛が少しづつ感じている人がいます。
しかし、今直ぐ整体院に行くような状態でもないですし、
整体院に行くのってちょっとめんどくさいですよね?
つまり、パチンコを毎日する人たちは、
整体師たちにとっては潜在市場だったということです。
また、普通に整体院にいくよりも、安く金額を設定しているそうです。
これも潜在市場を見つけた良い例だと思います。
まとめ
顕在化されたものは誰もが見えているのでそこには競合だらけ。
顕在市場から潜在市場を見つける。
マイナスから0に戻す痛みからの脱却になるニーズではなく、
0からプラスになるウォンツを見て言葉を名付ける。
その瞬間に潜在化されていたものが顕在市場に変わる。
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